芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

七年の後に その23

まだ

心の中に

亡妻えっちゃんが住んでいる

ぐずぐずして

いつまでたっても

あの世に

引っ越そうとはしない

毎日

笑顔で

見つめてくる

あるいは

ボクの心の座敷牢が

彼女を閉じ込めたまま

イヤがるのを

無理矢理

監禁して

格子の中から

出そうとしないのか

それとも

愛は

本来 一体なのか

愛に別離はないのだろうか

愛が消滅しない限り

ふたりを引き裂くことは不可能なのか

 

あと半年で

八年になる