芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

わが最後のパートナー、亀さん物語

 わが最愛のパートナー、えっちゃんは六年前の七月十九日に、愛犬ジャックは四年前の十月二十五日に、愛猫アニーは先月のえっちゃんの月命日、十九日に永眠しました。そして、わが最後のパートナー、亀さんは、けさ冬眠しました。

 もうわが家で暮らして三十一年七ヶ月、次男の小学校五年生の誕生日のプレゼントでやって来ました。次男は既にわが家を去りましたが、亀さんはわが家の小さな池に残りました。

 毎年、十二月になると、バケツ三分の二くらい腐葉土を入れ、池で休憩している亀さんを抱き上げて体を洗ってキレイにして、その上に置きます。しばらくすると、もぐり始め、わが家の軒下で数ヶ月眠ります。来年の春三月、目覚めたときにはもう三十二歳! わが最後のパートナー、亀さんの小さな愛の物語でした。