芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

骨と花

          悦子は散骨を望んでいたが、五年近い時が過ぎても、
          骨壷は東窓の飾り棚に置かれている。

毎朝
花の水替えをしてると
心の中に
花が満開している
ひとりだけの 儀式
骨に支えられ
花に支えられて
きょうが開けている