芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

無償であたえられた存在

 きょうも四時前に起きて、表に出る。家並みで東の低い空は見えないので、親水公園まで歩く。
 金星が見えた! 上天ではしし座が煌めき、春の大三角が。
 冬の大三角は西へ傾き、リゲルやアルデバランはもう六甲山に沈んで見えない。
 公園の枯れ芝にはいちめん霜が降りて、キラキラ輝いている。冬の無数のダイヤモンド!
 おはよう、ボクは彼等にささやいた。無償であたえられた存在に、感謝した。