後藤光治さんから送られてきた個人詩誌を読んだ。
後藤光治個人詩誌「アビラ」27号 編集発行/後藤光治 2026年9月1日発行
この詩誌の構成は、まず巻頭に「ロラン語録」。次に著者の「詩作品」五篇。連載されている「ロマン・ロラン断章(二十五)」。そして、「詩のいずみ」。今号の特集は、著者の選になる清水茂の詩篇十一篇。
著者の詩作品を見渡すと、時の普遍性を描いたり、少年時代と現在の亀裂を表現する。それは、金まみれであちらこちらで紛争の絶えない現代への批判だった。また、先祖の世界への幻想詩。青春時代への追慕。早逝した姉へのレクイエム。そういった主題を奏でていた。
これら五篇の詩作品の底に流れているのは、過去への美しい調べと、現在の醜い状況への不協和音の二重奏を奏でているのだった。