芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

松岡祥男の本について

今読み終わった本、おもしろかったので、おすすめです。
書名は「猫々堂主人 情況の最前線へ」。松岡祥男著。

何がおもしろかったのか一言でまとめろ、といわれてもとても無理な話で、おおよそ1990年代から2005年までの情況をまるごと料理しておいしく仕上げた小料理屋をイメージして欲しい。

しかもこの料理を味わい深くしている秘密は、情況の奥底に埋もれた無名の人々、名もない物を大切にいとおしむ著者の姿勢であろう。

本の読み方なんて人の数だけある。

僕の場合、この本を読み終わった後、もう一度読書日録の「自慢させてくれ!」と酔興夜話の「風姿外伝」を続けて読むことをお勧めする。ひとつの時代をその底辺からあぶりだしたすばらしい詩作品だといって過言ではない。

発行者 宮城正勝
発行所 (有)ボーダーインク
沖縄県那覇市与儀226-3
TEL 098-835-2777
FAX 098-835-2840