芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

「プリーモ・レーヴィ全詩集 予期せぬ時に」を読む。

 胸の中には寒さと飢えと虚無しかない  心の中では最後の価値も壊れた。(本書「ブナ」から、9頁)    この言葉は、観念的な虚無の世界を描写したものではなく、ナチスドイツによって製作された人間破壊装置「アウシュ