芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

酒を捨てる(続)

 酒を捨てる、といっても、なにも冷蔵庫で休んでいる缶ビールや、戸棚の陰に立っている焼酎を、流し台へ傾けて、どくどく音たてるわけではない。心の片隅に捨てるのである。  先月の十九日、ワイフの月命日の夜、彼女が夢に現れて、「