芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

円筒形だった

左の方から棒状の光が走って来て

左頬を打った

すぐに左方を確認したが 何も見当たらなかった

あれはいったい何だったのか

懐中電灯ではなかった

なぜって 左には誰も立っていなかったから

枕元に置いてあるスマホを見たら

午前三時十三分

熟睡していると思っていたが あの棒状の光だけは 決して

夢ではなかった

彼は確信している あの光はまぼろしではない

それなら どこからやって来たのだろう

ベッドに寝転び 薄暗い天井を見つめながら

しばらく光を待っていた もう一度やって来い そんな期待を込めて

でも

午前四時が近づいた

確か あの光は 直径十センチくらいの 円筒形だったか