芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

夜の宴

靴を脱いであがった

狭い廊下だった

壁と壁の間が五十センチ前後か

横を向いて渡った

その先だった 宴という場所は

とりあえず 右手の人差指と左足の親指が切り落とされた

シチューのダシだ

みんな どこか無かった

切断されていた

体を料理して はしゃぎ回った

楽しい一夜

もうすぐこの宴も終わる そんな噂が唇から右耳へ

左耳へ 耳たぶをしゃぶりながら

だが おのおのが三分の一を食べ尽くした時

奥の間では ノコギリの音がした