芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

親水公園にて その20

大切な人を

喪うということは

 

自分の中心が

穴になることだ

 

その穴には

八年間 毎日 苦痛が座っている

 

けさも 苦痛はあぐらをかいたままで

おはよう なぜか優しく そう言った

 

八年間 あの人のかわりに座り続けて

苦痛も やはり苦痛を感じているのかもしれない

 

 

*写真は、雨あがりの朝、親水公園の人工の川で遊ぶカモの親子。八月そうそうに生まれたヒナは、もうこれだけ大きくなりました。