芦屋芸術|芸術誌・現代詩・小説

なにかがぼやけてきた

何かうるさいことが起こったらしい。何か、を突き止めるまで、今夜は眠れそうにない。

ヨシ。徹夜で突き止めてやる。

 

焼酎を飲みながら、静かに考えてみた。いったい何だろう。それにしても、さっき、赤ワインを飲んだばかりじゃないか。毎日昼間からよく飲むよなあ。お前さんたら。まあ、そんなに叱られても、さあ、おいしくって、止められないけど。さあ。

 

長い間、考え続けたけど、さあて、さて、どこにも、この俺にゃあ思い当たる節はなかった。ぜんぜん。そうじゃないか。うるさかったら、ここまで聞こえるはずじゃないか。ホントにこの耳で聞いたんだっけ。おかしいなあ。この耳、もうかなり遠くなってしまって。だったら、あれって、噂話だっけ。ちょっと待てよ。

 

オイ。ちょっと待て。この噂話って、ひょっとしたら、誰かさんに聞いたわけでもなし、そじゃないかい、ひとり暮らしのお前さんの頭に勝手に浮かんできた、言ってみりゃ、独り言みたいなもんじゃないか。昼間から独り言を酒の肴にして、もう深夜、午前零時を過ごしてしまった。

 

アラ、エッサッサ。まあ、いいや、サア。深く考えるのはもう止そう。いったい何を突き止めようとしたんだっけ。不毛な思索なんて、いい年こいて。止めろ止めろ。

 

今夜も少し飲み過ぎてしまった。じゃあ、もう寝るか。サアサア。そろそろ。サアそろ。サアそろ。夢の中で、サアそろ、今夜はあの子ちゃんと愛しあえるかも。ウンそろ。でれロン。でんそろ。