芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

すべてをやりとげた!

 去年の年末、ボクは<来年やります!>と叫んで、三つの誓いを立てた。

 <そのⅠ>えっちゃんが亡くなってから書き続けている「ふたりだけの時間」という物語を完成させます。

 さて、これが第一の誓いだが、本年八月十五日、ボクは「えっちゃん日記」という作品、これは四百字詰め原稿用紙百五枚の物語だが、また、上掲した「ふたりだけの時間」の発展形態ではあるが、完成した。ただ、この作品の連作をあと少なくとも二篇は来年に完成するだろう。

 <そのⅡ>八号を出してから三年余り休刊していた「芦屋芸術」九号を出します。

 これが第二の誓いだが、本年の十月二十五日、この日はボクの愛犬ジャックの三年目の命日なのだが、ボクは「芦屋芸術九号」を出版した。この九号には、藤井章子、山中従子、二氏から詩を寄稿して戴いた。

 <そのⅢ>ボクの新詩集を「芦屋芸術」から出版します。この詩集を、えっちゃんとジャックに捧げます。

 最後の第三の誓い。本年七月十九日、この日はボクのワイフえっちゃんの五年目の命日なのだが、ボクの新詩集「詩篇えっちゃん」を出版した。ボクは去年十二月三十一日に立てた誓いをすべて実現した。この三つの誓いに関しては、去年の年末のボクのブログを参照して戴きたい。

 そればかりではなかった。ボクは「芦屋芸術」から、岩倉律子さんの詩集「龍の看取り」を本年十月十四日に出版した。そして、ボクの新詩集「詩篇えっちゃん」が縁で、「芦屋芸術」のこれからの共同執筆者、山村雅治、北野辰一、國分啓司、三人の良き友を得た。

 この五年半の歳月の中で、ボクはえっちゃんというワイフ、ジャックという愛犬、ふたりの至上の伴侶を喪った。しかし、えっちゃん、ジャックとともに平和で楽しく生きることが出来たかけがえのない時間に、ボクは、やっと、ありがとうと言えるようになってきたのかも知れない。