芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

ロイヤル英文法

先日、ロイヤル英文法を読み終えた。この本は、高校時代の息子が残していったもので、ロフトを整理していたら、出てきた。色あせた英和辞典も出てきたので、わからない言葉はこれを使って調べることにした、高校時代の彼と同じ状況で。

ロイヤル英文法   1990年重版発行      (株)旺文社
ジーニアス英和辞典 1996年4月1日改訂版3版 (株)大修館書店

僕は毎朝4時過ぎに起床して1時間近く読書、それから愛犬ジャックと家内と三人で散歩。朝食も3人でとり、最近はおおよそ7時前後からロイヤル英文法。だいたい毎日1時間くらい。
僕は自らに下記の三つの条件を課した。

1.1行目から最終行まですべて読む。
2.例文は三回以上音読する。
3.わからない言葉はかならず辞書を引く。

この辞書について一言。106頁左上隅の<assume>の辺りがちぎれていて、その辺りの単語は別の辞典で探さなければならない。
いろいろな気晴らしがあるかと思うが、息子が残していった英文法書と辞書で毎朝勉強するなんて、もちろんタダ同然で、そのうえ多少苦行しているようで、とてもオシャレな気晴らしではないか。中高年の気晴らしでは、イチオシに近い僕のオススメと言っていい。
気晴らしについても一言。<気晴らし>について世界レベルで熟考したひとりにパスカルがいる。現代ではゲームからアウトドアまで多種多様に陳列された気晴らし、言ってみれば退屈しのぎは、ひっきょう自分自身と向きあうことを恐れる人間の悲惨だと、彼は言う。

「人間は死と不幸と無知とを癒すことができなかったので、幸福になるために、それらのことについて考えないことにした。」(パスカル「パンセ」113頁、昭和51年1月25日再版、中公文庫)。

この考え方の基礎に、このような彼の信念が。

「あらゆる物体の総和からも、小さな思考を発生させることはできない。それは不可能であり、ほかの秩序に属するものである。あらゆる物体と精神とから、人は真の愛の一動作をも引き出すことはできない。それは不可能であり、ほかの超自然的な秩序に属するものである。」(同書527頁)