芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

一か月の恋

 すべては灰色だと思っていた。    外界では、確かに無数の形態を持ちさまざまな色彩で彩られた物質や生命で満ち満ちているくらいのことは承知していた。けれども、外界に存在しているにぎやかな形態や色彩が私の内界の境