芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

六月 きょうも歩いていた

今まで

長い歳月をかけて

積み重ね 織りあげられたさまざまな言葉が

歩くたびに

すべて はがれ落ちてゆく

誰もいない

言葉が絶えた真昼

六月

小雨の中

海辺の音を聴き

公園の樹林を通り抜け

また あの花壇へ出た

 

あじさいが咲いていた