芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

彼女を東京湾へ帰す

 ボクのワイフが亡くなって二年が過ぎた。けれど、彼女の骨は我が家のダイニングの東窓の飾り棚に遺影とならべて、花々に彩られて置かれている。花の水替えがボクの日課になっている。そして、骨壷と遺影を挟んで、彼女がボクと同じ屋根