芦屋芸術|同人誌・現代詩・小説

山下徹の本


「詩篇 えっちゃん」 詩:山下徹*写真:山下悦子(2019年7月19日発行)

この作品集は、三十分前後で読み終える、つまり一曲の交響曲を聴いた、そういうふうに構成されています。詩一篇で成立し、同時に全体が反響している、完成された作品集を試みました。


「ふたりだけの時間(2014年6月11日~7月19日)」(2014年9月2日発行、R-design、200部、定価1000円)
 この小冊子は、ボクのワイフ「えっちゃん」がすい臓ガンと告知されて永眠するまでの1ケ月余りの時間を言葉に転写したものである。彼女の死後、一週間くらいすると、頭の中に言葉がこみ上げてきて、夢中になって白紙に埋めた。書き終わったのはほぼ二週間後、八月十五日、終戦記念日の夜だった。すぐに編集・校正して、九月二日に出版するため、印刷・製本を依頼した。どうしても九月二日でなければならなかった。彼女への最後の誕生日のプレゼントだった。


「東京マザー」(2013年11月1日発行、R-design、200部、定価600円)
 この作品はボクの文章とボクのワイフ、山下悦子の写真との合作である。この作品から、ボクの文章は変った。昔お世話になった東京マザー、つまり、ワイフの母のことだが、九十歳になって少し認知がはいっていたが、この年の夏、二ヶ月くらいボクの家で共に生活した。ステキで、楽しくて、毎日、ウキウキしていた。この時、ボクとワイフの愛が完成していた。それをボクは書いた。


「死の舞踏」(2012年9月2日発行、R-design、200部、定価1400円)
 この詩集も、表紙絵・挿絵を含めて、すべてボク自身で制作した。とても楽しかった。


「祈禱詩篇」(2010年6月1日発行、R-design、200部、定価1400円+税)
 この詩集は、十篇の詩が収録されている。編集・校正から紙の選択まですべてボク自身でやった。印刷・製本はコーシン出版にお願いした。ちなみに、「ハンス・ヌケガラッチの旅唄」以外の「芦屋芸術」関係の本はすべてこの出版社にお願いしている。


「ハンス・ヌケガラッチの旅唄」(2010年4月1日発行、R-design、非売品)
 この本は、R-designを運営する荒井麻美の写真集で、ボクは写真に言葉と音と形で彩りをあたえている。音はちっとした音符、形は小さなセミのヌケガラのペン画。ほとんど一日で作ってしまった。楽しい作業だった。


「散乱するものの再生」(1996年9月2日発行、ミッドナイト・プレス、200部、定価2000円)
 この詩集は横書きで書かれている。現在ではインターネットの影響で横書きがあふれているが、この頃、横書きはビジネス文章が中心で、詩は縦書きという固定観念があって、横書きで書いている人はほとんど見かけなかった。しかし、ボクは将来、日本語が横書きになる予感がしていた。「せめて、縦書きで書いてくださいな、読みづらくて仕方ないですよ」、詩友から酷評された。


「致死量」(1992年10月25日発行、ミッドナイト・プレス、200部、定価2200円)
 ある人の紹介で、現代詩を中心に出版しているミッドナイト・プレスに出版をお願いした。この詩集を出す前年、金高義朗が主宰していた詩誌「KAIGA]44号、45号、46号に発表した作品を一冊の本にした。九篇の作品で構成されている。


「作品集『た』」(1987年3月1日発行、私家版200部、定価1000円)
 この作品集は、初めて自分でワープロを使って編集・校正をし、友人の印刷会社に印刷・製本をしてもらった。粗い手作りの本だが、その当時としては、めずらしい試みだった。七篇の作品を収録。そのうち五篇は幻想小説に近い。


「黙礼1982.5~1983.12」(1984年5月1日発行、私家版200部、定価1600円)
 「灰燼抄」書いてから八年後、突然、頭の中に降ってわいたように言葉があふれて、また詩を書き始めた。この詩集は三十七篇の詩で構成されている。この年の十二月、第四回銀河詩手帳賞正賞(詩集賞)を受賞。


「灰燼抄」(1975年3月発行、非売品)
 「えっちゃん」がガリ版で二十部作ってくれた六冊目の本。家族、友人・知人に贈呈。この本が、えっちゃんがガリ版で印刷・製本してくれた最後の本。


「野の花 空の鳥」(1975年発行、非売品)
 「えっちゃん」がガリ版で二十部作ってくれた五冊目の本。家族、友人・知人に贈呈。この本と、「灰燼抄」を書き終えて、ボクは詩を断念した。もっと大切なことを発見した。


「月光と白薔薇と」(1974年5月28日発行、非売品)
 「えっちゃん」がガリ版で二十部作ってくれた四冊目の本。家族、友人・知人に贈呈。


「月首」(1974年5月15日発行、非売品)
 「えっちゃん」がガリ版で二十部作ってくれた三冊目の本。家族、友人・知人に贈呈。


「ハンス・フアプーレ」(1973年冬発行、私家版、非売品)
 これは、「えっちゃん」がガリ版で二十部作ってくれた二冊目の本。やはり家族、友人・知人に贈呈。


「刻印」(1972年4月17日発行、私家版、非売品)
 この本は、「えっちゃん」が初めてボクのためにガリ版で二十部作ってくれた本。ほんとうにうれしかった。家族、友人・知人に贈呈した。